子どものころからの
口腔ケアで、
丈夫な歯に育てる GROW STRONG
子供の歯は大人の歯と比べると構造的に未熟なため、むし歯の発症リスクが高く、あっという間に進行する傾向があります。むし歯になってしまうと、治療で怖い思いをしたり、症状の進行で歯が痛くなったりといったつらい経験が避けられません。
たとえ乳歯だからといって、むし歯を放置してはいけないのです。歯科医院での定期的な予防処置を活用して、むし歯をしっかりと予防してあげてください。
お子さまの効果的な
予防処置について
フッ素塗布
フッ素には歯の表面にあるエナメル質の耐酸性を向上させ、むし歯菌が作り出す乳酸によって溶かされるのを防ぐ作用があります。また、むし歯菌が乳酸を出す働きを阻害する効果や、歯から失われたミネラルを再度取り込ませる効果、歯の表面にある物質の密度を上げて丈夫にする効果もあり、効率良くお子さまのむし歯予防に取り組めます。
シーラント
生えたての乳歯の噛む面には細かい溝がたくさんあり、細菌が溜まりやすい状態です。その歯の溝を専用のプラスチックであらかじめ埋めておくことで、むし歯予防と口腔ケアを効率良く行うのがシーラントです。歯を削る必要はありませんので、そういった理由でお子さんを怖がらせることはありません。
ブラッシング指導
お子さんに対する歯磨きレッスンと、親御さんに対する仕上げ磨きの指導を行っています。最初はしっかりと磨けないものですが、お子さんに歯磨きの習慣をつけるために、毎日の歯磨きをさせることが大切です。また、仕上げ磨きをする際のコツを掴んでいただくことにより、ご自宅でもしっかりと口腔ケアをできるようになっていただいております。
食事の回数や時間を見直し
虫歯になりにくい
食生活を心がけましょう POINT
何かを食べたり飲んだりするたびに、口内は中性から酸性に傾いて、歯の表面が溶けていきます。そして飲食が終わると、20分ほどかけて中性に戻り、40分かけて歯の表面が再石灰化によって元の状態に戻ろうとするのが、正常なお口の働きです。
つまり、飲食の頻度が多いほど歯が溶けている時間が長くなり、虫歯のリスクは急上昇しています。食事やおやつの時間はしっかりと守ること、ダラダラ食べでお口の中にものが入っている時間を長引かせないことを意識することが、むし歯を予防する重要なポイントです。
また、唾液には歯の再石灰化を促す作用や、口内の食べかすを洗い流す作用があります。食事の際にはよく噛んで唾液を十分に出すことが、虫歯リスクの低下に繋がります。 当院の小児歯科では、このような予防に役立つポイントも、しっかりとお伝えさせていただいておりますので、ぜひご活用ください。
かみきたジュニアスクールを
開催
かみきたデンタルクリニックはお子さんをむし歯から守るための歯科医院として、毎月のメンテナンスを提供する「かみきたジュニアスクール」を開催しています。毎月1回ご来院いただき、歯にこびりついたバイオフィルムの除去やフッ素塗布、染め出し液を用いた磨き残しチェック、ブラッシング指導などを通じて、むし歯のできにくい口腔環境へ整えます。乳歯は虫歯になりやすいため、定期的にリスク検査やレントゲン撮影をし、予防や管理に務めています。
その他、口腔機能発達不全症の改善にも取り組んでいます。食べ物を噛む、飲み込むなどのお口の機能は、自然に身に付くものではありません。乳児期から幼少期の食べるものの変化に応じて、少しずつ身に付けていくものです。お子さんが正しいお口の使い方を学ぶことで、身体の成長に必要な栄養を効率良く吸収し、不正咬合の予防をすることができます。お子さんの将来のために、親御さんと当院が協力し合って、正しい口腔機能の習得を目指しましょう。
お子さんの成長に合わせた
矯正治療で、健康な身体を育む
お子さんの歯並びが悪くなる原因は、頬杖や舌で歯を押すなどの悪習慣、口呼吸、食環境、低位舌など、親御さんだけでは管理しきれないほど多岐にわたります。歯科医院へ定期的に通っていると、そういった悪要因をチェックして、必要時には改善方法のアドバイスを受けることができます。
また、乳歯が生えている状態で歯並びが悪くなる兆候があるお子さんには、小児矯正の第1期治療をご提供いたします。これは矯正装置を用いて、歯列弓と呼ばれる歯が並ぶ土台の骨の成長を促すことで、歯が正しい位置に生えてこられるようにする治療です。
その他にも、歯並びが悪くなる悪癖を取り除く方法や食生活改善のレクチャー、口腔機能を発達させるトレーニングなどを行います。永久歯が生え揃ったお子さまに対しては、小児矯正の第2期治療が適用されます。成人矯正と同様に、ブラケット矯正やマウスピース矯正によって、歯自体を動かす矯正方法です。
6歳前後〜11歳前後
に始める1期治療 FIRST
急速拡大装置
小児矯正装置の中でもメジャーな、上顎の骨を広げて歯が並ぶスペースを確保するための装置です。一般的には顎の骨と表現されていますが、実際には歯が並ぶ土台である歯列弓(歯槽骨)の成長を促すものであり、外から見ても顎が大きくなって見えるわけではありません。「急速拡大」と付く通り、比較的短期間で上顎の横幅を広げるため、装着期間は2週間~2カ月程度です(個人差があります)。また、固定式のため取り外しはできません。
リンガルアーチ
リンガルアーチ(舌側弧線装置)は、乳歯が早くに抜けてしまい、しばらくの間永久歯が生えてこられない時に、歯と歯の隙間を保つ目的で使用される矯正装置です。歯が欠損している状態が続くと、空いた空間に両隣の歯が倒れこんだり、噛み合っていた歯が伸びてきたりという問題が発生します。そういったトラブルを防ぐことで、永久歯が正しい位置に生えてこられるようにします。
バイヘリックス
ワイヤーをコイルのように曲げた装置を下顎の内側に装着して、歯列弓を押し広げる矯正装置です。歯の生えるスペースが足りず、歯並びが凸凹になるケースで用いられます。固定式の装置なので、ご家庭での取り外しはできません。個人差によりますが、治療期間は6カ月~12カ月かかります。
お口の悪い癖 HABITS
- お口ぽかん
- 舌の位置が正しい位置にない
- 飲み込みの方法の異常
- 口周りの筋肉に力が入りすぎor力が無い
- 舌のクセ(歯を舌で押すなど)
これらの癖は歯並びはもちろん集中力など全身健康に影響します。この悪い癖を治すためにはMFTが必要になります。
1期で行うMFTとは? MFT
MFT(口腔筋機能療法)とはOral Myofunctional Therapyの略で、舌、唇、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニング法を指します。咀嚼方法や飲み込み方、舌や唇に正しいポジションを覚えさせ、習慣化していくことによって、歯並びを整えることが可能です。
正常な口腔機能を獲得することには、歯並びが整う以外にも様々なメリットがあります。例えば、上顎の成長によって鼻腔が広がって鼻呼吸がしやすくなると、免疫力の向上も期待できます。自然にお口も閉じられるようにもなり、むし歯や歯周病の予防にも繋がります。
トレーニング内容
MFTでは患者さんの状態に合わせて多様なトレーニングを行っております。この項目では、数ある中でも代表的なトレーニングの内容をご紹介いたします。
- お口を大きく開き、スポット(舌を置く正しい位置)に木のスティックを軽く押し当てて、5つ数える。
- リラックスしている時の舌や唇の位置を覚える。
- 正しい飲み込み方を習得する。
スポット
姿勢の良い状態で、鏡を見ながら下記のトレーニングを交互に5回~10回行います。
- 1 スポットにスティックを当てた状態で、お口の周りにある筋肉に力をこめ、ゆっくりと5つ数える。
- 2 スティックを外してスティックを当てていた位置に舌先を付け、ゆっくりと5つ数える。
ティップ
- 1 スティックを垂直に持ち、舌の前に立てる。
- 2 舌を前方に突き出して、舌とスティックの両方から3秒間押し合う。
- 3 スティックを離して力を抜き、口唇を閉じて休める。
- 4 上記を5回~10回繰り返す。
ポッピング
- 1 舌の先をスポットにつけて、した全体を口蓋(上顎の天井部分)に吸い上げる。
- 2 お口を大きく開き、舌小帯(舌と歯茎をつないでいるひだ)を可能な限り伸ばす。
- 3 舌で口蓋をはじいて「ポン」と音を立てる動作を、10回~15回繰り返す。
カッスワロー
- 1 お口を大きく開いて人差し指を口内に差し入れ、舌の前方と下顎前歯を軽く抑える。
- 2 上記の状態で「カッ」と発音した時、舌の後方部分が持ち上がる状態を鏡で見る。
- 3 スプレーの水を口蓋に吹きかけて、②と同じ動きでお口を大きく開いたままお水を飲み込む。
- 4 指を外してもう一度スプレーで注水し、舌の先をスポットにつけて「いー」と発音して口唇を開けたまま飲み込むことを、5回~10回繰り返す。
MFTの主な流れ
- 1 検査
小児矯正治療の検査・診断の結果、MFTの必要がありと判断した場合に、お口周りにある筋肉の状態を検査します。
- 2 診断
診断結果を基に治療計画を立案し、分かりやすくご説明いたします。
- 3 通院
MFTはお子さまの習熟度に応じて段階的に進め、その都度丁寧に練習を行います。
- 4 自宅でのトレーニング
親御さんの監修のもと、毎日コツコツと練習していきます。
- 5 3と4を繰り返す
当院から出した課題が1つできたら再度ご来院いただき、次のトレーニングに進みます。
- 1 検査
2期治療
(第1期治療後(12歳前後)
に開始)について SECOND
マイオブレース
マイオブレース(Myobrace)はマウスピース装置を用いて、歯並びを改善していく矯正方法です。マイオブレースを装着しながらトレーニング(アクティビティ)に取り組むことで、歯並びが悪くなる癖を取り除き、お口周りの筋肉を矯正して、歯を正しい位置に誘導します。歯並びをきれいにすると同時に、顔面の発育や鼻呼吸、正しいし姿勢を身に付けることにもつながる、筋機能矯正治療です。
アクティビティ
歯並びが悪くなる原因の一つである、悪習慣やお口周りの筋機能を改善するトレーニングを、アクティビティといいます。せっかく矯正治療で歯並びを整えても、悪い癖や正しい口腔機能が習慣化できていなければ、またすぐに歯並びが乱れてしまいます。アクティビティを継続することにより、お口周りの筋肉が正しく動かせるようになり、しっかりと噛んで飲み込むことや、鼻呼吸を身に付けることが可能です。
BWS
BWSは、顎の成長を促すための拡大・けん引装置です。他の矯正装置が歯列弓の横幅を拡大するのに対し、BWSは前方への成長を促します。歯列弓が十分に成長することで、歯がきれいに並ぶスペースや、舌を正しいポジションへ置くスペースを作ることができます。固定式なのでご家庭での取り外しはできませんが、歯の裏側にワイヤーが沿う形で装着しているため、外から見て目立ちにくい装置です。
床矯正
顎の骨の健やかな成長を促すことで、顎顔面を整え、歯が並ぶスペースを作るのが、床矯正と呼ばれる矯正装置です。上顎・下顎のどちらにも使用でき、取り外しも自由に行えます。口腔ケアがしやすいというメリットはありますが、装着時間を含めた使用上の注意点を守らなければ、予定通りの効果が出ないというデメリットがあります。また、急速拡大装置が短期間で治療を終えられるのに対し、床矯正は10カ月程度かかります。
子育てをサポートする
栄養ケアステーション
お子さんが健やかに成長するためには、正しい口腔機能の獲得と、年齢に合った食事によって十分な栄養を摂ることが不可欠です。しかし、家事や子育てに忙しい親御さんが全てを完璧にこなすことは難しいのが実際のところでしょう。
そこで当院では栄養ケアステーションとして、歯科医療の面から子育てをお手伝いしています。管理栄養士による食事指導や口腔機能発達不全症を改善するトレーニングを通じて、お子さんがしっかりと噛んで必要な栄養を吸収し、丈夫な身体を作れるようにサポートいたします。